食品の保管を外に出すことを考え始めたとき、最初につまずくのは「どこを比べればいいのか分からない」という点だと思います。倉庫のウェブサイトを何社か開いても、書いてあることは似ていて、料金は載っていない。
実際にお問い合わせをいただくときも、「他社さんとどう違うんですか」と聞かれることがよくあります。ここでは、当社を選んでくださいという話ではなく、どんな倉庫を検討するにしても確認しておくと後で困らない点を挙げていきます。
1. 温度帯は、数字で確認する
「冷凍対応」と書いてあっても、実際に何度まで下がるかは倉庫によって違います。−25℃前後の設備もあれば、それより高い温度帯が上限の設備もあります。
商品によっては、この差が品質の保ち方に効いてきます。冷蔵と冷凍で何が変わるかは「冷蔵倉庫と冷凍倉庫はどう違うのか」に詳しく書きましたが、預ける前に自社の商品が求める温度を把握して、それを扱えるかを数字で確認してください。
2. いちばん少ない量で、いくらから預かってもらえるか
ここが実は最初の関門になります。倉庫によっては、パレット単位が最小の受け入れ単位になっていることがあります。立ち上げ期の数箱では、そもそも土俵に乗らない。
断られる背景については「少量の食材でも福岡の食品倉庫に預けられるのか」で説明していますが、要するに倉庫側の作業効率の問題です。当社は段ボール1箱からお預かりしていますが、どの倉庫でもそうとは限らず、パレット単位が前提の倉庫も少なくありません。だからこそ、問い合わせの最初に「最小どのくらいから受けてもらえますか」と聞いておくと、無駄な比較検討をせずに済みます。
3. 契約期間に下限があるか
月極の長期契約が前提の倉庫は少なくありません。一年単位の契約を求められることもあります。
これは、催事の前後だけ、繁忙期だけ、といった使い方をしたい場合に効いてきます。期間を限った一時預かりに対応しているかどうかは、事前に確認しておいてください。
問い合わせのときに聞いておきたいこと
- 温度帯:何℃まで下がるか。冷蔵・チルド・常温も同じ建物で扱えるか
- 最小の受け入れ単位:1箱からか、パレット単位からか
- 契約期間:月極が前提か、期間限定でも受けてもらえるか
- 出荷の範囲:保管だけか、受注処理・梱包・発送まで頼めるか
- 在庫の管理:賞味期限や製造ロットの単位で管理してもらえるか
- 料金の内訳:保管料以外に、入出庫料・作業料がどうかかるか
4. 保管の先まで頼めるか
いまは保管だけでいい、という段階でも、少し先を考えておく価値があります。通販を始めたら受注処理が要りますし、注文が増えれば梱包と発送の手が足りなくなります。
保管を専門とする倉庫と、出荷まで請け負う倉庫では、後から必要になったときの動き方が変わります。委託先を移すのは、荷物を動かす手間だけでなく、運用の作り直しも含めてそれなりの負担です。将来の可能性があるなら、最初から出荷まで対応できる先を選んでおくほうが結果的に楽になります。
5. 温度帯をまたぐ商品があるか
冷凍と常温を別々の倉庫に預けると、セット商品を出荷するときに片方から取り寄せる必要が出てきます。ここは意外と見落とされがちです。
ギフトや詰め合わせを扱う予定があるなら、複数の温度帯を同じ場所で扱える倉庫かどうかを確認しておいてください。
6. 距離と、話しやすさ
最後は数字にならない部分です。倉庫は預けて終わりではなく、在庫が合わない、出荷の仕様を変えたい、といったやり取りが継続的に発生します。
当社は福岡市東区の香椎浜埠頭にあり、福岡県内を中心に、九州各地の事業者様にご利用いただいています。近い場所にあると、込み入った話を実際に見ながらできる、という利点はあります。もちろんそれだけで選ぶものではありませんが、比較の材料のひとつにはなります。
よくある質問
冷凍倉庫を選ぶとき、最初に確認すべきことは何ですか?
A. 自社の商品が求める温度帯を、その倉庫が扱っているかどうかです。冷凍といっても−25℃前後の設備もあれば、それより高い温度帯までしか下がらない設備もあります。商品によっては品質の保ち方が変わるため、温度の数字を具体的に確認しておくことをおすすめします。次に、預けられる最小の量と、契約期間の下限を確認しておくと、条件の合わない先を早い段階で絞り込めます。
短期間だけ預かってくれる倉庫はありますか?
A. 倉庫によって方針が分かれる部分です。月極の長期契約を前提とする倉庫もあれば、期間を限定した一時預かりに対応する倉庫もあります。マクティスは後者で、催事の前後や繁忙期の在庫増、自社の冷凍設備が一時的に足りないときなど、必要な期間だけのお預かりにも対応しています。問い合わせの際に期間の見込みを伝えると話が早く進みます。
保管だけでなく、出荷まで頼めるかはどう確認すればいいですか?
A. 保管を専門とする倉庫と、受注処理から梱包・発送まで請け負う倉庫があります。将来的にEC販売を考えているなら、出荷まで対応できる先を選んでおくと、後から委託先を移し替える手間がなくなります。マクティスでは受注処理、ピッキング、検品、梱包、発送まで一括してお引き受けしています。1個単位の出庫をお引き受けした実績もあります。
料金が公開されていない倉庫が多いのはなぜですか?
A. 保管する量、温度帯、出荷の頻度、作業の内容によって費用の構成が大きく変わるためです。一律の単価を示しても実際の請求額と乖離してしまうため、条件をうかがってから算出する形をとっている倉庫が多くなります。比較の際は、保管料だけでなく入出庫料や作業料を含めた総額で見積りを取ると、実態に近い比較ができます。
