倉庫の料金を調べていて、どこにも金額が書かれていないことに困っている方は多いと思います。マクティスも料金を公開していない側なので、その点はまず正直にお伝えします。ただ、金額は書けなくても、費用が何で決まるのかは書けます。そこが分かっていれば、複数の見積りを並べたときに何を見比べればいいのかが分かります。
この記事では、冷凍・冷蔵倉庫の費用が動く要素を、保管・入出庫・出荷作業・温度帯の四つに分けて整理します。
保管料は「量」と「期間」の掛け算で決まる
まず土台になるのが保管料です。これは置いた量と置いた期間の掛け算で決まります。単純なようですが、量の数え方と期間の数え方が倉庫によって違うので、ここで差が出ます。
量の数え方には、床面積で数える坪建て、パレットの枚数で数えるパレット建て、段ボールの箱数で数えるケース建てがあります。まとまった量を長く置くなら坪建てが有利になりやすく、少ない量を短く置くならケース建てのほうが実態に近くなりやすいところです。少量の荷物に坪建てを当てはめると、実際には使っていない床の分まで払うことになりがちです。
期間の数え方でよく使われるのが、月を1日から10日、11日から20日、21日から末日の三つに区切って数える三期制と呼ばれる方式です。月の途中で入庫すると、その期の分から計算が始まります。半月ごとに区切る二期制や、月極でまとめて数える倉庫もあるので、短期で預けたい場合はここを確認しておくと見積りの読み違いが減ります。
荷物を出し入れするたびに、別の料金がかかる
保管料とは別に、荷物を入れるときの入庫料と、出すときの出庫料がかかります。これは保管している間ずっと発生するものではなく、動かした回数に応じて増えるものです。
だから、同じ量を同じ期間預けていても、月に1回まとめて出す場合と、毎日少しずつ出す場合とでは請求額が変わります。保管料の単価が安い倉庫でも、出し入れが多い商材だとこちらが効いてきます。見積りを依頼するときに月の入出庫回数を伝えておくと、実態に近い数字が返ってきます。
見積りに影響する主な項目
- 保管料:置いた量 × 置いた期間。数え方の単位を確認する
- 入庫料・出庫料:動かした回数に応じて発生する
- 出荷作業料:1件あたりの手間。荷姿と出荷先で変わる
- 資材費:段ボール、緩衝材、保冷剤など
- 附帯作業:熨斗がけ、ギフト包装、ラベル貼り、検品など
- 返品対応:受け入れと再入庫の手間
出荷1件あたりの手間が、いちばん差の出るところ
費用の見え方がいちばん変わるのが、出荷作業です。
パレット単位でまとめて出すのと、1個ずつ箱に詰めて個人宅へ送るのとでは、1件あたりにかかる時間がまったく違います。前者は数分で終わりますが、後者はピッキング、検品、梱包、保冷剤の封入、送り状の発行までが1件ごとに発生します。ここに熨斗がけやギフト包装が入ると、さらに手数が増えます。
ネット通販の出荷を外に出す場合は、この項目が費用の中心になると考えておいてください。ネット通販の出荷を外に出した事業者の例は「冷凍食品ECの出荷代行の事例」でご紹介しています。
温度帯によって変わること
冷凍(−25℃前後)は、冷蔵(−5〜+10℃)や常温よりも設備の稼働にかかる負担が大きく、そのぶん保管料の水準も高くなるのが一般的です。温度帯ごとの違いそのものについては「冷蔵倉庫と冷凍倉庫はどう違うのか」にまとめています。
もうひとつ見落とされやすいのが、温度帯をまたぐ商材を別々の倉庫に預けた場合です。保管料の単価は下がっても、セット商品を出荷するときに片方から取り寄せる輸送費と手間が乗ります。マクティスは冷凍・冷蔵・常温を扱っているので、まとめてお預かりできます。
見積りを依頼するときに揃えておく六つのこと
ここまでの内容を裏返すと、見積りに必要な情報が見えてきます。
伝えていただきたいのは、商材が何か、必要な温度帯、おおよその量、預けたい期間、月にどれくらい入出庫するか、そして出荷先が事業者か個人宅か。この六点です。量は箱数でもケース数でもパレット数でも構いませんし、幅があるなら幅のままで結構です。
すべてが決まっている必要はありません。むしろ、これから始める商材なら数量に幅があるのが普通です。その幅のまま伝えていただければ、その範囲でお見積りします。
相見積もりを、保管料だけで比べない
複数社から見積りを取ると、保管料の単価に目が行きがちです。ただ、これまで見てきたとおり、実際の請求額は入出庫と出荷作業を足した総額で決まります。
比べるときは、自社が想定している月の出し入れの回数と出荷件数を各社に同じ条件で伝えて、月額の総額を出してもらうのが確実です。条件を揃えないまま単価だけを並べると、いちばん安く見えた倉庫が実際にはいちばん高かった、ということが起こります。
もうひとつ、量が少ない段階では、そもそも見積りを出してもらえないことがあります。パレット単位や坪単位での契約を前提に運用している倉庫が少なくないためです。マクティスは段ボール1ケースからお預かりしているので、少量だからという理由でお断りすることはありません。少量からのお預かりについては「1ケースからの冷凍小口保管の事例」をご覧ください。
よくある質問
冷凍倉庫の保管料はどのように計算されますか?
A. 多くの倉庫では、置いた量と置いた期間の掛け算で計算します。量の数え方は倉庫によって異なり、坪単位、パレット単位、ケース単位などがあります。期間の数え方も、月単位で締める方式のほか、月を1日から10日、11日から20日、21日から末日の三つに区切って数える三期制と呼ばれる方式があります。同じ荷物でもこの二つの組み合わせで金額の出方が変わるため、見積りを比べるときは単価だけでなく、何を単位にして何日ごとに数えるのかまで確認することをおすすめします。
保管料のほかに、どんな費用がかかりますか?
A. 一般的には、荷物を入れるときの入庫料、出すときの出庫料、そして出荷1件ごとの作業料がかかります。このほか、梱包の資材費、送り状の発行、熨斗がけやギフト包装といった附帯作業、返品の受け入れなどが個別に加算されることがあります。保管料だけを見て安いと判断すると、実際の請求額と食い違うことが多いので、月にどれくらい出し入れするかを伝えたうえで総額の見積りを取ってください。
見積りを依頼するとき、何を伝えれば話が早いですか?
A. 商材が何か、必要な温度帯、おおよその量、預けたい期間、月にどれくらい入出庫するか、出荷先が事業者か個人宅か。この六点があると、こちらから確認する往復が減ります。すべてが固まっている必要はありません。まだ検討の段階で数量に幅がある場合は、その幅のままお伝えいただければ、その範囲でお見積りします。
料金を公開していないのはなぜですか?
A. 保管する量、温度帯、出荷の頻度と単位、附帯作業の有無によって費用の構成が大きく変わるためです。一律の単価を掲げても実際の請求額と離れてしまうので、条件をうかがってから個別に算出する形をとっています。マクティスでは段ボール1ケースからお預かりしており、少量だからという理由で見積りをお断りすることはありません。
