「冷凍保管サービス」で調べると、冷凍のトランクルーム、倉庫会社の保管、出荷まで請け負う物流会社が同じように並んで出てきます。どれも冷凍で物を預かるという点は同じですが、誰が出し入れするのか、どの単位で預けるのか、出荷まで頼めるのかがそれぞれ違います。
ここを確かめずに選ぶと、預けたあとで「毎回自分で取りに行かないといけない」「パレット単位でないと受けてもらえなかった」「出荷は別の会社を探すことになった」といったずれが出ます。この記事では、三つの形の違いと、どれを選ぶかを決める問いを整理します。
冷凍保管サービスは、大きく三つの形に分かれます
区画を借りて、自分で出し入れする形
冷凍のトランクルームや、冷凍庫の一区画を借りる形です。鍵や入館の手続きを利用者が持ち、必要なときに自分で出し入れします。家庭用として使われることもあれば、店舗の予備の冷凍庫として使われることもあります。
何をいくつ入れて、いくつ出したかの記録は、基本的に自分で付けることになります。出し入れの回数が少なく、置き場所の近くに行ける人には扱いやすい形です。
倉庫に預けて、出し入れを任せる形
倉庫会社に商品を預け、入庫と出庫の作業を倉庫側が行う形です。「何を、いくつ出してほしい」と伝えれば、倉庫の作業員が庫内から取り出して引き渡します。在庫の数も倉庫側で記録されます。
このタイプは、パレット単位でまとまった量を預けることを前提にしている倉庫が多く、数ケースの量だと相談の段階で合わないことがあります。量が少ない場合は、ケース単位で受けているかどうかを先に確認しておくと話が早く進みます。
保管に加えて、出荷まで任せる形
預けた商品を、注文に合わせて倉庫側が取り出し、梱包して発送するところまで行う形です。3PLや出荷代行と呼ばれることもあります。通販のように、毎日少しずつ違う宛先へ出ていく商品で使われます。
保管と出荷が同じ場所で完結するので、在庫の数と出荷の記録がずれにくくなります。その分、出荷指示の受け渡し方や締めの時間など、事前に決めておくことが増えます。
どれを選ぶかは、四つの問いで決まります
三つの形のうちどれが合うかは、次の四つに答えていくと絞り込めます。
選ぶ前に答えておきたい四つの問い
- 誰が出し入れするか:自分で取りに行けるのか、取り出しまで任せたいのか
- どのくらいの量か:段ボール数ケースなのか、パレット何枚分なのか
- 出荷まで頼みたいか:まとめて引き取るのか、注文ごとに発送が要るのか
- 事業用か、家庭用か:売るための商品なのか、ご家庭の物なのか
たとえば、店舗の仕込み分を少しだけ置いておきたく、取りに行くのも苦にならないなら、区画を借りる形で足ります。商品を数ケース単位で預けて、必要なときに出してもらいたいなら、ケース単位で受けている倉庫に預ける形が合います。通販の注文が日々入るなら、出荷まで任せる形を検討することになります。
事業で冷凍の商品を扱うときに、見落としやすいこと
売るための商品を預ける場合は、置き場所の広さや料金だけでは決めきれない点があります。
ひとつは在庫の記録です。自分で出し入れする形だと、数の管理は自分の手元に残ります。賞味期限や製造日ごとに分けて出す必要がある商品だと、その分の手間がかかります。倉庫側で記録を付ける形なら、どの単位で数えているかを確認しておくと安心です。
もうひとつは温度帯の組み合わせです。冷凍の商品と冷蔵の商品、常温の資材が混ざる場合、それぞれ別の場所に預けると出荷のたびに集める手間が出ます。温度帯の違いについては「冷蔵倉庫と冷凍倉庫はどう違うのか」に書きました。
倉庫を比べるときの見どころは「冷凍・冷蔵の商品を預ける倉庫は、どこを見て選べばいいのか」で、保管と出荷のどこから任せるかは「食品ECの物流、どこまで自社でやってどこから任せるか」で整理しています。
マクティスがお引き受けしている形
マクティスは、福岡市東区香椎浜埠頭の倉庫で、二つ目と三つ目の形をお引き受けしています。入庫と出庫は倉庫側で行い、保管だけのご利用も、出荷まで含めたご利用もご相談いただけます。温度帯は冷凍・冷蔵・常温の三つです。
量は段ボール1ケースから受けています。パレット単位にまとまる前の段階や、期間を区切ったスポットでのご利用も対象です。少量で相談するときの考え方は「少量の食材でも福岡の食品倉庫に預けられるのか」に、実際の例は「段ボール1箱から預かる冷凍・冷蔵倉庫の事例」にまとめています。
お預かりの対象は、法人・個人事業主の方が事業として扱う商品です。ご家庭の家財や引越し荷物、ご家庭の冷凍食品のお預かりは行っておりません。この線引きは「冷凍保管サービスは個人でも使えるのか」で詳しく書いています。
よくある質問
冷凍保管サービスと冷凍倉庫は何が違いますか?
A. どちらも呼び方で、中身は大きく三つの形に分かれます。区画を借りて自分で出し入れする形、倉庫に預けて入出庫を倉庫側が行う形、保管に加えて出荷まで倉庫側が行う形です。名前よりも、誰が出し入れするのか、どの単位で預けるのか、出荷まで頼めるのかを確認すると違いが分かります。
数ケースの少量でも、出し入れを倉庫に任せられますか?
A. マクティスでは段ボール1ケースからお預かりしています。入庫と出庫の作業は倉庫側で行い、保管だけのご利用も、出荷まで含めたご利用もご相談いただけます。
家庭の冷凍食品や家財を預けることはできますか?
A. お受けしておりません。マクティスのお預かりは、法人・個人事業主の方が事業として扱う商品が対象です。ご家庭の荷物の預け先をお探しの場合は、家庭向けの保管サービスをご検討ください。
